真に幸せになるための法華経 妙法蓮華経 方便品第二 ②    10

妙法蓮華経 方便品第二 ②             10

 

 前回は方便品に入り、無問自説、髄宣説法、四無量心、三止三請、五千起去、を解説しました。

今回は一大事因縁、開示悟入、十如是を解説します。

 

一大事因縁

 仏がこの世に出たのには理由があった。目的、異議があった。その目的が開示悟入す。

 

開示悟入(かいじごにゅう)

開・・・全ての人に仏の智慧の眼を開かせ清らかな心を呼び覚ます事        

示・・・本来は皆、仏の智慧を具えていることを示す事

悟・・・皆に仏の智慧を体験によって悟らせる為

入・・・仏の智慧を成就する道に入らせる為

 

仏は全ての人に仏の智慧を得させる為に、つまり開示悟入という行いをさせる為に出られたのです。

 

一法=諸法実相=十如是

無量義経で無量義は一法より生ずとありましたが、この時点では明かされず、ここでこのように明かされました。

一法が諸法実相であり十如是である。あらゆる教えの根本で智慧の大本、光の根源であることが序品での仏の眉間からの光で象徴的に表わされていました。

 

十如是   

       相          諸行無常   諸法無

            性  力  作    因  縁  果  報    

         体          (私)(相手) 

               調 和     

              (因縁和合)

 

               涅槃寂静

              (本末究境等)

この図は十如是=諸法実相の活用です。理想の人間関係を図式にしたものです。

因となる大本の心(私)が本となり、縁(相手)の触れてもたらされた結果=果報という結末となり「本」と「末」は調和してふさわしく本末究境等している。

良い考えには良い縁に出会え、悪い考えには悪い縁に出会いそれぞれにふさわしい結果がもたらされ、人のせいにするものは何もない。全て自分であるということです。それで調和が保たれており、この世が成り立っています。究極の真理を表したものです。

 

次回は開三顕一です。