真に幸せになるための法華経 妙法蓮華経 序品第一 ①

妙法蓮華経 序品 第一 ①              7

 

 前回、無量義経十功徳品第三では、仏様が大荘厳菩薩を始め菩薩達にこの教えを広めることにより、人々を救い、自身も利益を得られる事を説き、菩薩達に人々を救う事を託します。そして託された菩薩達は感動し、仏様の慈悲を受け止め、去って行った。ということでした。

 

 では、今回は妙法蓮華経 序品第一に入ります。                   

仏様は苦を解決し、人を救い、全世界を幸せにしたいとの願いから、私たちに人を救い、世界を救う智慧を私たちに授ようとされています。

 今までの人々を救う為の多くの教え(無量義)とこれから説かれる妙法蓮華経の違いは、仏様が入滅された後、私達が人を救う働きができ、世界平和の一助となれるように仏様の使いとなれるように、そして、いつか仏様の働きに近づくようにとの仏様の願いがこめられています。

菩薩が対象だったのが一般大衆に移るのです。

 

ですから、法華経は難しいのです。理解出来たのは、この時点では大荘厳菩薩と八万の菩薩だけでした。十大弟子舎利弗(しゃりほつ)もまだ、理解出来ておりません。

私たちが理解出来ないのは当たり前で、安心して下さい。

つまり、序品第一は私たちが法華経を学ぶ心構えが説かれているのです。

 

 始めに霊鷲山釈尊の元に八万の菩薩やバラモン教釈尊の母、妻、国王、臣民、古代の神々が集合しています。

 

 そして無量義の教えを説き終えられた釈尊が三味に入られます。

すると、奇瑞が現れます。花々が天から降り注ぎ、釈尊の眉間から光が放たれたのでした。その光は未来の世界を照らし出し、地獄から天界まで全て映し出し、明らかにしたのでした。六道輪廻で迷う人々の姿や、修行をしている菩薩や人を救う仏や仏滅される光景やその仏を讃嘆している状態が見えるのでした。

 

 次に、この奇瑞を見て、弥勒菩薩文殊菩薩に質問します。

すると、文殊菩薩は「私の過去の経験から、これから釈尊は最も優れた教えを人々に説かれようとしています」と答えられました。

 

ここで文殊菩薩の過去のお話が始まります。

 

過去において日月燈明如来という仏がおられて、「八正道」「四諦」「十二因縁」「六波羅蜜」を説かれた。この日月燈明如来は次々と同じ名前で二万仏現れ、二万仏目の日月燈明如来が出家される前に8人の王子をもうけていました。この8王子も出家し徳行を積みました。実はこの法会に800人の弟子を持つ妙光菩薩がおられ、その中に、求名(ぐみょう)という人がおり、その人が後の弥勒菩薩なのです。

というような話をされたのでした。

こうした奇瑞は法華経が説かれる前兆なのです。

そして、この後、いよいよ法華経が説かれます。

楽しみにお待ち下さい。

 

次回は序品第一の②に入ります。」