真に幸せになるための法華経

無量義経 徳行品第一 

 

前回一回目に、いよいよ仏様が法を説きになるにあたり、菩薩やその場に居合わせた人々が仏様の徳をたたえて、教えを受け入れる態勢ができました。

 

今回は人々を救うにあたり、まず菩薩の教化の仕方が説かれていますので、その内容を見ていきます。

 

まず、十二因縁が説かれ、一般大衆のよき師となるようにと菩薩を導きます。

 

「十二因縁」

①無明 ②行 ③識 ④名色 ⑤六入 ⑥触 ⑦受 ⑧愛 ⑨取 ⑩有 ⑪生 ⑫老死

以上のように十二段階を踏んで人は人生を歩んでいきます。

 

①無明(むみょう)過去世。字のごとく明るくない。つまり、真理を知らないから人生         いろいろとつまづきます。

②行(ぎょう)過去世。 真理にはずれた行いをしてきた。

③職(しき)現世。 母の胎内で識が生まれる。

④名色(みょうしき)現世。 胎内で自分の存在を認識する。

⑤六入(ろくにゅう)現世。 眼、耳、鼻、舌、身、意、が整う。

⑥触(そく)現世。 出生して外界にふれる。

⓻受(じゅ)現世。 好き嫌いの感情が生まれる。

⑧愛(あい)現世。 愛着、執着が生まれる。

⑨取(しゅ)現世。 所有欲が生まれる。

⑩有(う)現世。 自己主張が始まる。

⑪生(しょう)未来世。 次世代の生命の誕生。

⑫老死(ろうし)未来世。 ついに老死に至る。

 

真理を見極めて人生を歩むことの大切さを教えています。

 

真理を知らない(無明)の為に四苦八苦(生老病死)します。

私たちは常に「六道輪廻」(ろくどうりんね)人間界、天上界、修羅界、畜生界、

餓鬼界、地獄界の6つの心で右往左往しています。このことを次回お話します。